第1086回

夏の雲

この回を結んだ言葉

4本
8月25日

8月の終わりのツッチーは、動いているものを追いかけている。4年前は膨らんでいく雲を撮りたくて西陽に向かって全速で走って帰りカメラを取ってきた。去年は北の海上を石垣へ帰っていく白い船を見つけて、そのまま見送っていた。

第1086回 第1243回
8月26日

8月の終わり、ツッチーは空を追いかけている。5年前は野音の帰りに闇のビーチへ入って、石垣の街明かりにも負けない月の道に夢中でシャッターを切った。4年前は汗だくで雲を追って走り「夏がきた」と叫んでいた。

第1034回 第1086回
8月27日

この時期の日記は、よく走っている。4年前はツッチー自身が雲を撮りたくて西陽に向かって全速で走って帰り、3年前は身体を壊していたはずの88歳のオジイが、両杖を手放してはいむるぶしまで走るようになっていた。

第1086回 第1138回
8月31日

8月の終わりのツッチーは、夏の来る側と去る側の両方にいる。4年前は膨らむ雲に向かって「夏がきた」と叫び、去年は島に戻って鳴きはじめたジョビンに「今年も好きなだけ 留まってねぇ」と書いた。夏をつかまえたり、見送ったり。

第1086回 第1244回